薪活の時期はいつがよいか
現在2月。makikoriの伐採作業が軌道に乗っています!
よく「こんな冬に木切るの!?」と突っ込まれることがあります。
いえいえ、こんな冬だから、切るんです。
【雪がある利点】
秋田県鹿角市、小坂町は積雪量もとても多く、5月中旬でも山には残雪がある地域です。雪が積もっている季節は12月~5月くらいですが、その中でも、木を切るのに適している時期は、雪が締まった2月頃から、くま笹が立ち上がってくる5月くらいまでです。
雪は、倒した木のクッションになるので、木に土が付きません。
土に何の問題があるの?それが、大ありなんです。
土とチェンソーはとっっっても相性が悪いのです×
チェンソーの刃にちょっと土があたると、あっという間にチェーンソーの刃がこぼれて切れなくなります。
土の上で木を玉切りするときには、土に刃が触れないように細心の注意を払って作業しなくてはいけないのです。木の直径半分に切り込みを入れたら、転がして反転させて反対を切るとか、地面と離すために原木の下に木を挟んで高くしたり。これが、なかなか大変な作業なんですよ。
しかーーし!雪の時期には玉切りをするときに、チェーンソーを思いっきり深く切り込んでも良いのでストレスフリー!チェンソーを使わないときには、ボン!!と投げても壊れない!雪のクッションは本当に、ありがたい。
【寒い利点】
チェンソーで作業をすると、速攻で体が温まります。というか、厳冬じゃなきゃ汗だくで体中の水分なくなるくらい絞られますw(言い過ぎ)寒いのは、薪活作業にとってはとても快適なのです。
【木の寝こみを襲え】
木は冬の時期に眠っています。雪国の木は、冬に凍ってしまうのを避けるため、水を吸い上げません。落葉樹は葉を落として、静かに越冬します。そうして身を守っているんですね。
木が眠っている、冬の時期に伐倒するのには理由があります。気が眠っているとき、ひと思いに切ってやりたい!ということではなくて(それもありますけど)、水を吸っていないため、切ったあと原木を積んでおいても腐りにくいのです。冬なのでもちろん虫も入りません。葉がないので、枝を投げるにもかさばらず、軽く、とっても楽です。
一方、夏に切った木はすぐに皮が腐り、皮と木の間に虫がわきます。(虫が湧いても、木は薪として十分利用できますが、建物や人の暮らしに少し影響することがあります。)
良質の薪を作るためには、冬に伐倒するのが最適なのです。
雪解け時期と同じ5月頃から、木々は青々とした葉を出し、水をごくごくと吸い上げ、また美しい森を創ります。下草が生えてくると一層作業は困難になってくるし、アブや蚊などの虫が出てくると作業にも支障があります。なので、makikoriでは夏は薪割りをしています。
【雪が締まる?】
新雪のふわふわサラサラとした初冬期は、スノーシューを履いても、足が埋まってしまい歩けません。腰まで雪に埋もれながら「漕ぐ」感じになります。
2月に入り、愛犬との散歩も、雪の深いところを歩けるようになってきました。スノーシューが無くても、ブーツで20cm~30cmくらいズボズボしながら歩けるので、ある意味、道なき道を進める最高の散歩時期でもあります。
雪のない時期には、つい、道を歩いてしまいますが、雪が固く締まったこの時期は、田んぼや小川の上をところかまわず走り回れます。一面銀世界。普段入れない場所に行けたり、知らなかった獣道が見えたりします。
雪のない時期はふつうですが、新雪の時期は、道の中でも「除雪された道」しか進めないので、散歩意欲が萎える時期です。
スノーシューがあると雪が降ってすぐにでも、雪山に上れると思っていましたが、そうではなくて。結局今くらいの時期しか雪山にも上れないということを、雪国に来て初めて知りました。
というわけで。
昔から、寒い時期に伐倒作業をしていたのには、理由があったのですね。